今だけ!病院受診なしでの調剤が可能になりました。
実は、コロナ対策の一環として、今だけ特別に病院の受診なしに薬の調剤が可能になりました。
今回、このあまり知られていない制度について紹介します。
目次
- 処方箋の本来の扱い
- 今回の通知の詳細
- 病院よりFAXを受けた場合の調剤
- 患者様よりFAXを受けた場合の調剤
- 薬を薬局で受け取る場合
- 薬を郵送で受け取る場合
1.処方箋の本来の扱い
通常、薬をもらうためには処方箋がないといけません。
処方箋とは、病院を受診し、医師が症状を確認した上で発行されるものです。
薬が欲しくて薬局に行っても、いつもの薬であっても、処方箋がなければ薬局では薬を渡すことはできません。
FAX調剤やEPARKでの調剤も可能ですが、原則は薬は薬局で受け取り、その時処方箋の原本を薬局に持参することが必須です。
それを、今回は医療機関受診、来局によるコロナ感染防止の一環として、特別な処置が取られることになりました。
2.今回の通知の詳細
新型コロナウイルスの感染拡大を防止する観点から、慢性疾患等を有する定期受診 患者等について、当該慢性疾患等に対する医薬品が必要な場合、感染源と接する機会 を少なくするため、一般的に、長期投与によって、なるべく受診間隔を空けるように 努めることが原則であるが、既に診断されている慢性疾患等に対して医薬品が必要に なった場合には、電話や情報通信機器を用いて診察した医師は、これまでも当該患者 に対して処方されていた慢性疾患治療薬を処方の上、処方箋情報を、ファクシミリ等 により、患者が希望する薬局に送付し、薬局はその処方箋情報に基づき調剤する。
注)処方箋情報のファクシミリ等による送付は、医療機関から薬局に行うことを原則と するが、患者が希望する場合には、患者自身が処方箋情報を薬局にファクシミリ等 により送付することも差し支えない。
~一部省略~
・ 患者からファクシミリ等による処方箋情報の送付を受け付けた薬局は、その真偽を 確認するため、処方箋を発行した医師が所属する医療機関に、処方箋の内容を確認す る(この行為は、薬剤師法第24条に基づく疑義照会とは別途に、必ず行うこととする)。
なお、患者を介さずに医療機関からファクシミリ等による処方箋情報の送付を直接受 けた場合には、この確認行為は行わなくてもよい。
・ 医療機関から処方箋原本を入手するまでの間は、ファクシミリ等により送付された 処方箋を薬剤師法(昭和 35 年法律第 146 号)第 23 条~第 27 条、医薬品、医療機器等 の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和 35 年法律第 145 号)第 49 条 における処方箋とみなして調剤等を行う。
・ 調剤した薬剤は、患者と相談の上、当該薬剤の品質の保持や、確実な授与等がなさ れる方法で患者へ渡し、服薬指導は電話や情報通信機器を用いて行うこととしても差 し支えない。また、長期処方に伴う患者の服薬アドヒアランスの低下や薬剤の紛失等 を回避するため、調剤後も、必要に応じ電話や情報通信機器を用いて服薬指導等を実 施する。
厚労省の通知より
病院よりFAXを受けた場合の調剤→薬局で薬受け取りの場合
病院が患者さんの希望で直接FAXを送ってくるケースです。病院は患者さんの指定した薬局に直接FAXを送ります。
このケースは患者さんが病院を受診していないということなので
処方箋をどのように薬局が受け取るかが鍵になります。
近所の薬局であれば直接受け取れますが、基本的には郵送などで病院より薬局に原本を発送してもらう必要があります。
薬局により規定は異なるかもしれませんが、当薬局は、病院を信頼し、FAXで調剤し、原本受け取り前でも薬のお渡しを可能としています。
患者様よりFAXを受けた場合の調剤→薬局で薬受け取りの場合
この場合は、患者さんは病院は受診していることになります。
患者さんから直接FAXを受けた場合は、一つ大事なことが必要です。
それは偽造処方箋でないかの確認が必要ということです!!
今回の通知では、患者さんからのFAX処方については必ず病院への発行したかどうかの確認が必須とされています。
患者さんには来局時、処方箋の原本と引き換えに薬をお渡しします。
病院より直接FAXを受けた場合の調剤→薬を郵送で受け取る場合
これが一番厄介なケース。全く医療機関を介さず薬を受け取る場合。
薬を郵送した場合、管理料を算定している関係で、届いた後に服薬指導を行う必要があります。
電話などでの指導でも可能。当薬局では電話で指導することになっています。
また、送料、手数料、振り込みは基本的には患者さん持ちでやっています。
ちょっとややこしいかもしれませんが、いつも飲んでいる薬であれば、基本的には大丈夫。
コロナ感染が怖くていつもの薬が切れそうな方、ぜひ一度かかりつけの医療機関にご相談されてみてはいかかでしょうか?
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